情熱の空回りではないのか

全国書店新聞 8月11日号記事に対して、はてなブックマークで、下記のコメントをつけた。

2008年08月15日 mayoneez mayoneez 出版, 書店 『その後、取引先の太洋社から日教販への仲間卸しで入手できた』だったら最初からそうすればいい。まずお前が手を尽くせ/もちろん、版元の対応は悪いのは間違いないが

http://b.hatena.ne.jp/mayoneez/20080815#bookmark-9650714

すると、id:himagine_no9さんからツッコミをもらった。

2008年08月14日 himagine_no9 himagine_no9 書店, 出版 ↑版元と(形の上では)話をつけてるのに、それ以上の手を尽くせってのはおかしかねぇかい? 結果として版元からは回ってこなかったというだけで、本来ならそこで片が付く問題だと思うが。

http://b.hatena.ne.jp/himagine_no9/20080814#bookmark-9650714

はてなブックマークのコメントには字数制限で書けないので、こちらで、返答させていただきます。
まず、版元が一番ダメだというのは同じ考えです。それは疑いようもありません。約束を守らないのはもちろんのこと、正味90%を提案してくるあたりも、普通の感覚からすれば異常です。
ただ、僕が言いたいのは、この書店は無理を通したから失敗したのだ、ということです。『取引先の太洋社から日教販への仲間卸しで入手できた』という確実なルートがあったにも関わらず、卸せないという版元に食ってかかり、結果的には利益が出ないにも関わらず、普通ではない直取引を選択して、なおかつ、最終的にはお客様に届くまでさらに、余計な時間をかけてしまっています。
太洋社経由で入手できるのであれば、最初にそちらを選択すべきだったと思いますし、それがお互いのためだったと思います。少なくとも日販*1であれば日教販扱いの本の取り扱いはそれほど珍しいことではないです。取次経由で取れるんじゃないかなー、という気は回せたのではないかと思います。
だから、僕は『まずお前が手を尽くせ』と書きました。お客様の立場に立つのは大事だし、何としても入手しようとした情熱は認めないではないですが、「あなたが選択した結果がそれではないか」、と思ったのです。「確実なルートを探せなかったのはあなたではないか」と。
ただ、繰り返しになりますが、直送すると言っておきながら、それをしなかった版元がおかしいのは間違いないです。それと「日教販にしか卸せない」としか言わず、他の取次でも日教販経由で取れる可能性を認識していなかった(っぽい)のもダメダメです。
ただ、書店の選択も、正しいものではなかったのではないかと思うのです。

*1:僕は日販帳合の書店にしか勤務をしたことがないので、太洋社の事情には詳しくない